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黒猫の勝手気ままな放浪記

 自分の趣味に走るとこうなってしまった(」゜□゜)」 という女子高生が送るブログです。
 § Not title 第三話
2008年03月08日 (土)

執筆者 瑪瑙輝遊さん 「千里の道も一歩から」
「――・・・」

チカゲが何かを呟く。
その瞬間、男達は何が起こったのか理解出来なかった。
一瞬にして彼女の前に居た数人の男が吹き飛ばされ、壁に叩きつけられる。
突然の事に男達は呆然と立ち尽くし、倒れて呻く男に歩み寄るチカゲを取り押さえる事も出来なかった。
彼らは大事な事を忘れていたのだ、彼女が魔法使い・・・しかもSクラスの魔法使いである事を。
「あの男はどこですか?」
今度はハッキリと、彼女は男を見下ろして聞く。その声はどこまでも冷え切っていた。
それに吹き飛ばされた男は立ち上がる事もせずに首を振る。
彼女は更に語気を強めて一語一語確かめるように繰り返す。
「わたくしは、クロウクイーンカンパニーですよ。二年前の私の両親の事は知っているでしょう?あの男はどこですか。ここに居ると言う情報は既 に掴んでいます」
それでも答えない男にチカゲは後ろで突っ立っている男達に目線を向ける。
返事をしない男達にチカゲは吐き気がする程の苛立ちを覚えた。
こんな魔法位で驚くくらいの実力しか無い癖に喧嘩を売られた事もあるがそれよりも自分の実力が知られていなかった事が嫌だったのだ。
――こんな男達に知られていないのではあの男なんか、わたくしの事なんて知らないかもしれない。
初めてこのスラム街に来た時もこの様に囲まれ、その事に酷く驚き絶望した。彼女が己の力を磨いたのは己の力を世に知らしめ、あの男に見せ付け る為だった。
力を付け、己の力が世に伝わったのか確認の為にこのスラム街に来た。そしてそれはまだ達成されていなかった。だから彼女はこのスラム街に通い 続けている。
そして先日、彼女はこの二年の間に持った莫大な情報網でついに“二年前の両親の死について知っている可能性のある男がこの付近に来ている”と 言う事を掴んだのだ。
しかも運良く男が隠れている場所は己が通い続けているこのスラム街。このチャンスに彼女は今まで以上にこの街に足を運ぶようになったのだ。
あの男の事を知っているのはチカゲだけだ。何故なら倒れている両親の前に立つ男を目撃したのはチカゲだけだったのだ。
その時男はチカゲの存在に気付く事無く、倒れた両親を一瞥してそのまま消えた。
まだ魔法が使えなかったあの時のチカゲは慌てて救急車を呼んだが両親が戻ってくる事は無かった。

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